豚丼のたれ販売 帯広でスナックと飲食店営む富田さん
帯広市中心部の伊香保ビル(西2南9)地下1階でスナックと飲食店を経営する富田幸恵さんは、新型コロナウイルス感染拡大で売り上げが落ち込む中、昼営業で提供する豚丼に使っている自家製たれの販売を始めた。販売に必要な資金の一部をクラウドファンディング(CF)で集めた。長引くコロナ禍の中で、物販に活路を見いだそうとしている。
富田さんは足寄町出身。六花亭(帯広)に約15年勤めた後、市内のサンプラザビルで2012年にスナックを開業。18年に伊香保ビルに移転した。
店は同じスペースを居酒屋「心花(ときめき)」とスナック「結」に分けて営業していたが、コロナ禍で夜間の売り上げが激減。昨年4月以降はスナックの営業を続けながら、居酒屋で人気だった豚丼をランチで提供するようになった。
今月、「十勝ときめき豚丼のタレ」(1本200ミリリットル、540円)が完成。昨年12月に始めたCFでは目標(150万円)には届かなかったものの約50人から46万円が集まり、たれの容器代などに充てた。
ときめき豚丼(並900円、持ち帰り1000円)は道産豚の脂ののった肩ロースを、濃いめに味付けしたたれと一緒にフライパンで調理する家庭的な味が売り。テークアウトや近隣の宅配にも対応している。
富田さんは「店はお客さんが少ないが、コロナがなければ、物販に挑戦したり、完成した商品の営業をしたりもできなかったと思う」と、苦境の中でも前を向く。たれは同店のほか、帯広競馬場内のとかちむらでも販売中。
問い合わせは同店(0155・23・5003)へ。(本田龍之介)