EUへの牛肉輸出認可 道畜産公社十勝工場
道畜産公社十勝工場(帯広市西24北2)の第3工場が、30日付で牛肉のEU輸出が可能な施設として認可された。道内で認可を受けるのは初めて。道産牛肉のさらなる販路拡大につながると期待されている。
30日にEUから厚生労働省に認可の連絡が入った。EUへの輸出認可は国内では12番目。
十勝工場はホクレンからの要請も受けて、牛肉の販路拡大のため、昨年冬から衛生管理の書類提出や厚労省の現地調査など手続きを進めていた。
財務省の貿易統計によると、昨年の国産牛肉の輸出量・額(4339トン、297億円)のうち、EUは210トン、20億7000万円。量・額とも前年比30%程度伸びている。高級部位の輸出先の一つで、単価は他の輸出先と比較して高い。
第3工場は2016年3月に完成。牛のと畜処理能力は1日100頭(加工は70頭)となっている。昨年5月末、衛生管理基準が厳しい米国への輸出が認められ、香港、台湾、シンガポールなどへの輸出も認可されている。
十勝工場の坂本利之工場長は「販路の拡大に向けて少しでも力になれば」と話している。(中島佑斗)