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うちで過ごそう~コロナ対策(4)「畜大院生こだわりの自家焙煎コーヒー」

こだわりの浅煎りコーヒーを注ぐ太田さん

 「おいしいコーヒーを突き詰めたい。気が付いたら、はまってました」。帯広畜産大学大学院1年の太田征希さん(22)=大阪府出身=は“究極の一杯”を目指して、自家焙煎(ばいせん)コーヒーに取り組んでいる。

 焙煎に目覚めたのは2年半前。帯広市内の喫茶店「かふぇ坩堝(るつぼ)」でコーヒーの奥深さに魅せられた。「本当においしいコーヒーとは、こういうものなのか」。家庭用焙煎機などの器具一式を、約20万円掛けて取りそろえた。

 太田さんが好むのは、短い時間で焙煎し、豆本来の風味やフルーティーさを引き出す「浅煎(い)りコーヒー」。「こだわりを一つ一つ挙げたら、きりがありません」

 例えばその一つが、豆の鮮度だ。コーヒー豆は焙煎した直後から、香りの成分がガスとなって放出される。おいしいコーヒーを作るには、このガスの放出を極力少なくするのが不可欠。そのために、ガスの発生に耐えられる炭酸ジュースの空き瓶で焙煎豆を保管している。

 昨年の寮祭で初めて出店したコーヒーは、用意した200杯があっという間に完売した。それでも本人は「実力はまだまだ」と研究に余念がない。

 自家焙煎の面白さは、毎回、味が変わること。同じ銘柄を使って同じように焙煎したつもりでも、気温や湿度、焙煎から経過した時間などで味や香りが違う。「たまに、めちゃくちゃおいしく作れたときがうれしい」と笑う太田さんは「そんな時、コーヒー豆にも愛着が湧いてくるんです」。

 新型コロナウイルスの影響で授業開始は1カ月以上延期され、家で過ごす時間が多くなった。けれども、朝と昼に欠かさないコーヒーは「日常の中で、日々発見をもたらしてくれる。それが一番の魅力です」。(高田晃太郎)


◆特集
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関連写真

  • コーヒーの生豆や器具に囲まれた太田さん

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  • コスタリカの豆を使った太田さんのドリップコーヒー

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