30年ぶりに小児科医着任 大樹町立国保病院
【大樹】町立国保病院(岩渕敏樹院長)に小児科医の古賀正啓さん(42)が着任した。同病院にとっては約30年ぶりで、南十勝でも唯一となる同科の専門医。プログラミングが趣味の古賀さんは、自ら予診票などのウェブアプリも開発し、「IT(情報技術)を使いながら、総合的な診療を行う家庭医としてやっていければ」と話している。
古賀さんは佐賀県武雄市出身。自治医科大学(栃木県)を卒業後、佐賀県内の医療機関などで勤務。「総合診療やへき地医療に関心があった」と道内に移住し、昨年12月までの約6年間は美幌町立国保病院(オホーツク管内美幌町)の小児科で勤めていた。家族4人で昨年末に大樹町内に移り住み、7日から診療を行っている。
古賀さんは「子どもが診察を受けることが多い皮膚科や耳鼻科の分野でも対応したり、アレルギー疾患で困っている親子を一緒に診ることもできる」とし、「帯広市から離れた場所なので、ここで完結できるようにしたい」と話す。
開発したウェブアプリは無料通信アプリのLINEを通じて閲覧できる。待ち時間の短縮につながる予診票の記入のほか、救急時の対応などを掲載。町内での感染症情報はリアルタイムで内容を更新する。「初診時に登録用のQRコードを紹介したい」としている。
診療は月-金曜の午前と午後。問い合わせは同病院(01558・6・3111)へ。(松村智裕)