人気はコンパクト、五月人形商戦終盤
5月5日の「端午の節句」に向け、帯広市内の大型店では五月人形商戦が終盤を迎えている。人気は、置く場所を選ばないコンパクト商品。市内の公共施設には大正時代の人形なども展示され、雰囲気を盛り上げている。(池谷智仁、藤島諒司)
端午の節句は男子の健やかな成長や出世を願い、身を守るよろい、かぶとを飾り、こいのぼりを立てる。
藤丸では、戦国武将の伊達政宗と上杉謙信モデルのかぶと飾りが人気を集める。売れ筋商品は10万円前後で、愛らしい表情の男児がかぶとを着用する「初陣飾り」の需要も高い。
子供家庭用品課の浦島行子係長は「置く場所がないとの理由で、とにかくコンパクトな商品が好まれている」と話す。祖父母が孫のために購入しようとしたが、父母から「いらない」と断られるケースもあるといい、売り上げは前年より減少。こいのぼりは、5~6メートルの巨大商品にも一定の需要がある。
時代写す人形並ぶ
帯広百年記念館ロビーでは、五月人形展が開かれている。大小6セットが飾られ、時代ごとの五月人形が楽しめる。
よろい、かぶとは大正期のものは木や綿などで作られ、昭和50年代のものはプラスチックや化繊などを使用している。同40年代の段飾りはかぶとのほか、弓や刀、太鼓も並ぶ。五月人形には、同館に寄贈された経緯や寄贈者の思いがメッセージで添えられている。
5月6日まで。同館学芸調査員の飯田恵子さんは「時代ごとに人形の特徴があり、比較しながら楽しんで」と話す。午前9時~午後5時。月曜休館。