大樹の今昔 写真で 93歳大石さん30日から展示
【大樹】町内の大石博さん(93)が撮影・収集した写真で構成する「大樹今昔物語」(町教委主催)が30日から、町生涯学習センター・アートギャラリーで開かれる。昔と今のまちの風景などを比較する写真展で、大石さんは「町民の皆さんに昔を懐かしんでもらえればうれしい」と話している。
大石さんは札幌出身で14歳で町に移住。小学生の頃から写真が好きで、郵便局に勤めてからは自宅に暗室を設置するほど、のめり込んだ。町内の風景やイベントを数多く撮影し、町郷土史研究会の会長として、地元の昔の写真も収集していた。
町の生涯学習講座「ことぶき大学」で写真の講師を長年務め、3月に退任した際、所蔵する写真を町教委に寄贈。町教委が「有効に活用したい」と写真展の開催を決めた。
写真展は約160点を予定。昔の写真と比較する近年の写真も自身が撮っている。1955年(昭和30年)ごろに撮影した写真では、大樹劇場で開かれた青年団のファッションショーや、ホロカヤントー牧場の馬群を背景に写るミス大樹など貴重な被写体も。収集した写真では35年(昭和10年)ごろの役場庁舎などがある。
「もう年だから」とデイサービスセンターに通うものの、写真撮影は引退していない。「デジタルカメラは便利過ぎて面白くないね」と笑みを浮かべた。
写真展は12月6日まで。同センターの開館時間は午前8時半~午後10時。問い合わせは町教委社会教育課(01558・6・2133)へ。(松村智裕)