空港ビル拡充14億円に 来春着工、17年度供用へ
帯広空港ターミナルビル(社長・米沢則寿帯広市長)が施設拡充する同ビルの基本計画がまとまった。専用のCIQ(税関・出入国管理・検疫)設備を備え、国内路線充実や国際チャーター便の受け入れ態勢を強化する。エスカレーターの追加設置や資材高騰などの影響で、総事業費は3月に公表した計画原案段階の約11億円から14億円に増加した。2016年4月に着工し、17年度の早期に供用を開始する予定。
新建物は3階建て。延べ床面積は2542平方メートル。十勝の川をイメージした外観は白色で、シンプルな中に清楚(せいそ)感を出した。高さは14・8メートルで、既存施設(18メートル)より低くなる。
CIQ設備のほか、搭乗口と航空機を結ぶ固定橋、2カ所目の手荷物受取場も新設。これにより、航空機が到着してから手荷物受取場に向かう利用客の動線が2つに増え、同時間帯に離着陸する路線の乗降が円滑になる。
また、固定橋が現在の2つから3つに増えることで、国内線や国際チャーター便の受け入れ態勢が柔軟になる。可動式の壁を設け、増設部分は完全な国際線対応にすることも可能。1階には国際線専用のチェックインカウンターも設ける。
同ビルの本迫哲専務は「運用の幅が広がり、機能向上が見込める。有効活用し、地域振興に結び付けたい」と話した。(池谷智仁)