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幕別の保育園児、牛審査会に出陳 原和樹君

体重600キロ以上の「まさこ」を堂々と引いて審査を受ける和樹ちゃん(右)と菜摘ちゃん(左)

 【幕別】町畜産祭り(=品評会、実行委員会主催)が5日、町南勢牧場で開かれ、黒毛和牛の部(経産牛)で、町忠類元忠類で肉牛育成などを手掛ける原敦さん(37)=原畜産代表=の長男和樹ちゃん(5)と長女菜摘ちゃん(3)が出陳者として600キロ以上ある牛を引き連れて堂々と審査に臨み、場内から注目された。

 大会関係者は「約20年前までジュニアショーなどで育成牛を子どもが引き連れて出場することはあったが、経産牛の大きな牛を未就学児が出陳したことは町内では聞いたことがない。よほど近くにいて世話をしていないと危険で難しい」としている。

 敦さんは大樹町の酪農家出身。幕別町営牧場で10年ほど働き、6年ほど前に現在地で牛を飼い始めた。150頭ほどを飼養している。

 「牛は怖くない。大好き」と和樹ちゃん。物心ついた頃から牛舎で自主的に餌やりなどを手伝ってきた。「3歳のとき、牛に強く蹴られるなどひどい目にあったが全くひるまなかった」と敦さんも感心する。菜摘ちゃんも今年から、牛の世話ができるようになった。

 「一生懸命育てた牛。自分で引いてみんなに見せたい」と、和樹ちゃんは昨年に引き続き“出陳”を志願。牛をつなぐロープをしっかりと握り、今年は自分と同じ年齢の雌「まさこ」とともに審査に臨んだ。まさこも嫌がることなく、穏やかな目で和樹ちゃんらに引かれていた。

 結果は部門2等2席。「来年は小学生。学校もあるので最後かな。思い出になったのでは」と母翔子さん(28)。和樹ちゃんは「大きくなったら(畜産業を)継ぎたい」と話していた。(佐藤いづみ)

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