帯畜大に「リケジョ」続々 女子の比率過去最高57・9%
今年度、帯広畜産大学(長澤秀行学長)に入学した学生(学部生)の女子比率が過去10年間で最高の57・9%に達した。「リケジョ」と呼ばれる理系女子が全国的に注目を浴びる中、同大では獣医師を志望する女子学生が多く、共同獣医学課程の入学者42人のうち22人と半数以上を占める。一方、男女合わせた全体の入学者では、十勝管内出身者が26人と約1割を占め、「地元志向」も高まっている。
今年度の畜産学部入学者254人のうち、女子は147人を占め、共同獣医学課程、畜産科学課程の両課程ともに半数以上に上る。同大で女子比率が高まったのは、平成の時代に入ってからで、2010年度の女子比率は46・0%だったが、11年度に5割を超え、以降5割以上をキープ。今年度は前年度よりも3ポイント上回った。同大によると「過去に獣医師を目指す学生を描いた漫画がはやった影響で、女子学生の比率が増加した。最近も獣医師を目指して志望する女子学生が多い」とする。
10年度には女子寮「萠宥寮」を含む3寮を統合し、男女混住型の「学生寄宿舎」をリニューアルオープン。女子の入寮定員を24人から120人に拡大し、受け入れ態勢を強化している。
管内出身者全体の1割
また、新入学生全体(男女)の道内出身者は85人で、十勝関係分は全体の10%の26人。9年前の05年度は全体の入学者255人のうち道内出身は61人で、管内出身は8人とわずか3%だった。その後、多少の変動はあるが、道内出身者は全体の4割、十勝は1割ほどで推移している。
同大は「経済的な理由で、地元の学校を選ぶ学生が多いのでは」と分析し、「道外での説明会でのPRも続け、地域に関係なく、幅広く窓口を広げていく」としている。(高津祐也)