手作り貼り絵はがき被災地に送付 帯広第八中3年生
気持ちに花を咲かせて-。帯広第八中学校(林忍校長、生徒488人)の3年生190人が今年も、東日本大震災被災地の岩手県田野畑村の小・中学校に手作りの「はり絵はがき」約100枚を送った。昨年に続いて昔話の「花咲かじいさん」をデザインし、1人ずつ直筆のメッセージを添えた。
「はり絵はがき」は色紙を動物などの形に切り、はがき大のカードに貼り、絵画のように仕上げる。帯広市内の元幼稚園教諭岩崎ゆう子さん(48)が2012年、テレビで知った被災者にはがきを送ったところ、返事が寄せられ交流。被災者を励まそうと、次女の里子さん(現在3年)が通う帯八中に持ち掛け、昨年3月、当時の3年生が手作りし田野畑中学校の全校生徒121人に送った。
今年は田野畑中からの提案で、同校3年生(44人)と田野畑小の6年生(40人)に送ることにし、高校入試を終えた生徒が順に作った。下絵入りの台紙はゆう子さんが用意。貼り付ける紙は、生徒が包装紙などを持ち寄った。さまざまな色合いで、はがきの表面には「幸せの花が咲きますように」などとメッセージを添えた。
田野畑中の卒業式(13日)に間に合うよう、7日に送った。前期生徒会長の榎本寛大君は「『良い春を迎えてください』と書いた。細かいパーツが難しかったけれど、喜んでもらえれば」と話し、岩崎里子さんも「少しでも笑顔になってくれればうれしい」と話している。(原山知寿子)