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カメレオンコードシステム導入 幕別町図書館

Webカメラでコードを読み取るだけで本のデータが棚の位置まで管理できる新システム

 【幕別】町図書館(長谷繁館長)は、「カメレオンコード(二次元カラーコード)」などを活用した新たな図書館総合支援システムを導入した。4月1日から稼働する。書架の本の並びと書籍を結び付けて管理でき、自由な発想による本の配置を可能にするほか、検索機能の向上で、長期閉館による点検作業も不要となる。同時にホームページ(HP)を刷新し、蔵書データと連動させたバーチャル版「あの人の本棚」など双方向を想定したユニークな取り組みも始める。



 カメレオンコードは、バーコードや電子タグに代わる基盤技術。電子タグでも同様の機能があるが、費用面で2桁くらい高く、一般の図書館で導入するのは難しいとされる。今回、町とプロポーザル契約し、同システム導入を進めたプロジェクトリーダーの太田剛さん(慶応義塾大講師、東京)は「図書館業務に全面導入するのは全国自治体で例がない。『幕別モデル』として今後全国に広めたい」とする。

 同システムでは、すべての書架と書籍に「カメレオンコード」を貼り付けて管理する。パソコンのウェブカメラを書籍と棚のコードにかざすと、書籍があるべき位置を瞬時に画面上で確認できる。

 窓口やHP上では、調べたい本のキーワードだけで検索が可能となるほか、道立図書館の検索サイトとつながっており、道内の図書館の蔵書からも検索が可能に。司書は、定期的にウェブカメラをかざすことで、本の所在や位置を瞬時に把握できる。蔵書点検にもなることから同館で年間8日間ある蔵書点検のための休館も不要となる。

 HPは「相互編集コミュニティ」をコンセプトとし、デザインを刷新する。「あの人の本棚」は町民などのお薦め本を見ることができる。また、「読書に合う菓子は?」といった本や読書に関わるさまざまなテーマに情報を書き込むことができるコンテンツ「Bookware研究所」も立ち上げる。

 同館は現行のシステム導入から8年が経過し、昨年9月から約2200万円の予算で、更新作業を進めてきた。長谷館長は「思い切ったシステム改変。ウェブ対応や人材育成などは中長期視点で見直した」と話している。(佐藤いづみ)

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  • 4月から刷新される予定の図書館HPのトップページ

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