60歳佐藤さん最優秀 帯広調理師専門学校卒業料理コンクール
帯広調理師専門学校(遠藤珠子校長)の卒業料理コンクールが14日、同校で開かれ、3月に卒業を控えた学生たち(40期生)43人が日ごろ培った調理技術を作品として披露した。最優秀賞(北海道全調理師会帯広支部長賞)には佐藤晴子さん(60)=市内在住=の和食料理「春、弥生の祝膳」が輝き、佐藤さんは「(調理実習後のノートのまとめなど)つらいこともあったが、人生において貴重な1年だった」と喜びを話した。
同コンクールは、学生たちにとって1年間の学習の総決算。規定課題(ダイコンのかつらむきなど)と自由課題(原価1000~1500円以内)の双方で審査。自由課題では和洋中の各部門に分かれて調理し、作業手順や全体の印象などを競い合った。北海道全調理師会帯広支部の工藤一幸支部長らが審査した。
佐藤さんの作品(自由課題)はニンジン、ナガイモ、シイタケなど十勝の食材をふんだんに使用。「色彩や形にこだわった」といい、華やかに仕上げた。
佐藤さんは昨年春、公務員を定年退職し、同校に入学。家庭と両立しながらの勉強で、「寝ても覚めても料理のことで頭がいっぱいだった」と振り返る。「今後は近所の友人のため、孫の食育のため、おいしい料理を振る舞いたい」と笑顔を見せた。
学生たちの全作品はこの日、市内のとかちプラザ1階アトリウムに展示された。(高津祐也)
その他の入賞者は次の通り。(敬称略)
◇優秀賞
▽日本料理(北海道日本料理研究会帯広支部帯広調理師信友会会長賞)=山中啓意
▽西洋料理(全日本司厨士協会帯広支部支部長賞)=岡村美智恵
▽中国料理(日本中国料理協会帯広支部支部長賞)=松本杏梨
◇特別賞
▽十勝毎日新聞社賞=久保晴輝
▽学校長賞=神田美由紀、藤川良子◇佳作=神田みさき、箕浦真弥