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十勝で豪華観光列車 来夏、JR北など4社

JR北海道が東急電鉄から借り受ける豪華観光列車「ザ・ロイヤルエクスプレス」(東急提供)

 【東京】JR北海道(島田修社長)は12日、JR東日本、東京急行電鉄、JR貨物の協力を受け、2019年度と20年度に、道内で観光列車を走らせると発表した。胆振東部地震で打撃を受けた道内の観光復興と地域活性化などが目的。十勝を含む道東エリアには、東急電鉄の豪華観光列車「ザ・ロイヤルエクスプレス」が運行を予定している。

東急の「ロイヤルエクスプレス」
 厳しい経営環境が続くJR北や災害に見舞われた北海道への支援策。鉄道事業者4社が協力して観光列車を運行させるのは「例のない取り組み」としている。

 同日、プロジェクトを立ち上げ、島田社長、深澤祐二JR東日本社長、高橋和夫東急電鉄社長、真貝康一JR貨物社長の4氏が記者会見した。

 ザ・ロイヤルエクスプレスは、JR横浜駅から伊豆急下田駅間を中心に臨時列車8両編成(定員100人)で運行している。

プロジェクトを発足させた(左から)島田、深澤、高橋、真貝の各社社長

 道内では20年5~8月の間の約1カ月、週4日間程度の運行を想定している。車両はディーゼル機関車でけん引し、車室内の電源を提供するための「電源車」も連結する。

 運行エリアは札幌から道東方面で、「クルージングトレインタイプで、道東を周遊」と想定。札幌から北見・網走方面に向かい、釧路に抜けて、十勝経由で札幌に戻るコースなどが想定されている。

 具体的な車両の編成や経路は東急側と協議し、夏ごろに運行ルート、冬に運行時期を発表する方向。ノウハウを持つ東急電鉄が旅行商品の造成・販売・車内サービスをする。

 島田社長は観光列車の運行を、経営再建、路線維持に向けた成果として国に示す考え。沿線地域の協力も必要とし、「ノウハウを蓄積し、地域との関係づくりを深め、観光列車的な取り組みが根差すようになれば、大きな成果になる」と語った。

 帯広市と帯広観光コンベンション協会は「まだ詳しい情報が寄せられていない」とし、運行エリア・期間が具体的に示された段階で、対応を協議することにしている。

 JR東日本は陸羽東線などで臨時列車として運転している「びゅうコースター風っこ」を提供。運行エリアは宗谷線(旭川-音威子府-稚内)で、運行期間は今年7月27日~9月8日の土日・祝日(15日間)。JR北が車両を運行し、商品の造成や販売を行う。(植木康則)

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