われら十勝人「星野健雄さん」
星野健雄さん(67)
帯畜大の仲間と40年以上の付き合い
全日空商事全体の食の安全に関し、機内に積む菓子の取引先工場の視察や監査、人材育成など幅広い業務をこなす。「安全はすべてに優先する、というのが経営理念で、食品衛生でも同じスタンス」と常に目を光らせている。
1951年、東京都生まれ。76年3月帯広畜産大学獣医学科卒。1年間でお金をためて外国を回ろうと、マグロ漁船に乗り込み、翌年1月から3月には東南アジアからインド・ネパールを放浪。その後、釧路の食肉検査場に3年。東京都の試験に合格し、淀橋市場で野菜の農薬や添加物の検査など食品衛生の監視員として25年間、衛生行政に携わった。56歳で早期退職し、2008年4月から全日空商事。
帯畜大では山岳部に所属。「寮から日高山脈が見えて、あの山に登りたいと思った」。当時の仲間とは40年以上の付き合いで、昨年4月にも十勝岳を登った。「同じ釜の飯を食った仲間は、すぐに昔の関係に戻れる」と目を細める。
青春時代を過ごした帯広は、妻の出身地でもあり、年に1度は訪れるよう心掛けている。「日高山脈やシラカバ並木、収穫時期の畑など、素晴らしい風景や豊かな自然をしっかりと残してほしい」と語った。