迫力ある「白蛇姫舞」3年ぶりに披露 鹿追・白蛇姫まつり
【鹿追】「第46回白蛇姫まつり」(鹿追町観光協会主催)が7日夜、然別湖畔で開かれた。雨が降る中、同湖の伝説から生まれた郷土芸能「白蛇姫舞」が3年ぶりに披露され、訪れた観光客を幻想的な世界へと誘った。
白蛇姫舞は大凶作に見舞われた際、女神のお告げにより同湖でオショロコマを得て飢えをしのいだという伝承を基にし、町の無形文化財として指定を受けている。
2016、17年と2年連続で悪天候で中止となったが、今年は湖畔ウッドデッキに縦6・7メートル、横17メートルの巨大テントを張って対応。道内外から大勢の観光客が詰め掛けた。
午後8時から、帯広カムイトウウポポ保存会が「カムイ・ノミ」(神々への儀式)を行い、霧の湖水を渡ってきた白蛇が姫に導かれて登場。町白蛇姫舞保存会(山田壮一会長、会員37人)が操る親子蛇は、絡み合いながら激しく体をうねらせる迫力の舞を披露。姫も優雅に舞った。
横浜市から夫婦で訪れた会社員殖栗友広さん(42)は「湖の雰囲気と融合して神秘的。アイヌ文化も見ることができて新鮮だった」と話した。
本祭に先立ち、鹿追中学校の生徒による「子ども白蛇姫舞」も行われた。持ち手として蛇の頭を務めた阿彦結夏さん(2年)は「最高の舞ができた」と笑顔を見せた。(小寺泰介)