ミュージカル「KACHI BUS」上演スタート 東京
【東京】十勝バス(帯広市)の野村文吾社長や同社の歩みを描いたミュージカル「KACHI BUS(カチバス)」公演が5日、都内世田谷区の本多劇場で始まった。13日まで。2月14、15の両日は帯広市民文化ホールで上演される。
「KACHI BUS」は、野村社長の小樽商科大学時代の先輩で、ミュージカルの企画・制作に携わった吉田理宏さん(東京、WAYOUTカンパニー社長)の著書「黄色いバスの奇跡 十勝バスの再生物語」(総合法令出版)が原作。40年ぶりの増収にこぎ着けた過程の人間ドラマを、笑いと涙を交えて描いている。
演劇ユニット「TEAM NACS(チームナックス)」(札幌)の森崎博之さんが野村社長役で主演。帯広出身の小野寺昭さん、帯広育ちの近江谷太朗さん、小樽出身の川村ゆきえさんら道内・十勝ゆかりの役者がそろった。2月12日には札幌公演も行う。
開幕前日の4日夜には同劇場で通し稽古(ゲネプロ)が行われ、出演者が本番さながらの演技を披露。5日は約400席を埋める満員の観客が詰め掛け、北海道弁や「北海道ガーデン街道」など十勝の話題が飛び交う舞台に拍手を送った。都内の蓮子(はつし)徳宏さん(41)、都さん(25)夫妻は「NACSのファン。十勝のことは知らなかったが、ぜひ行ってみたい」と話した。
初日の終演後、森崎さんは「いよいよお客さんを乗せた思い」と明るい表情で語り、小野寺さんも「帯広出身は誇り。舞台でアピールできるのはうれしい」と笑顔。客席で鑑賞した野村社長は「想像を越える素晴らしい仕上がりで何度も涙が流れた。感動が皆さんに伝われば」と喜んでいた。
帯広公演のチケット(全席指定)は5000円。勝毎サロン(藤丸7階)、チケットらいぶ(帯広市民文化ホール内)、チケットぴあ、ローソンチケットなどで扱っている。未就学児不可。問い合わせはアトリエ・ダンカン(03・3475・0360)へ。(岩城由彦)