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ツルツル頭で社会照らした「帯広光頭会」57年の歴史に幕 笑顔で解散式

「解散しても明るいまちづくりに貢献していく」と口をそろえるメンバー。右から植村さん、山田さん、上野会長、臼井さん、中村さん

 「ツルツル頭」や「キラキラヘッド」といった禿頭(とくとう)の人たちで集まって世の中を明るく照らそう-。そういう思いで地域の名士らが設立した「帯広光頭会」(上野敏郎会長、会員5人)は20日、高齢化や会員減などを理由に、音更町内の光明寺内で解散式を行い、57年の歴史に幕を下ろした。(佐藤いづみ)

 同会は1968年に33人で発足。おしゃれのスキンヘッドとは一線を画しており、創立を紹介した当時の新聞記事によると、医薬卸大手の現ほくやく(札幌市)の源流、ホシ伊藤会長だった伊藤経作氏やはげ天の初代社長の矢野省六氏、画家の能勢眞美氏(いずれも故人)など著名人も多く名を連ねていた。

 「頭髪のほどよくはげるは実に公徳あり、品格もよし」を合言葉に、会のイメージイラストが描かれたそろいの法被を着て、中秋の名月に世界平和などを願う「満月大例祭」など年4回ほど集まり、交流を深めてきた。「ホテイ」や「大仏」「バーコード」など禿頭をイメージしたニックネームを付け合っている。

 会員数は1990年代(平成)に入り、徐々に減少。2014年には10人台となり、6年前からは5人となった。上野会長(78)で11代目と歴史があるが、「皆高齢になり、一人でも体調面で厳しいとなったら解散しようと3年前から話していた」と説明。今年に入り、正式に決めた。

 上野会長は1997年に入会。「先輩から髪の毛があっても入れる。あなたは将来性があるなど粋なことを言われた」と振り返る。5人中、一番古株の90年入会で同寺の臼井公敏前会長(83)は「自分も資格があると思い、率先して入会した。先輩がつくった会にちなんだ替え歌が何曲もあり、カラオケで歌うなどとにかく明るい会」と笑顔で話す。

 この日は亡き父も会員だった山田機械工業元会長の山田倫一郎さん(83)、帯広市の中村保雄さん(81)、音更町の植村斉さん(81)の全5人が集まり、食事を楽しむなどした。今後、帯広の姉妹都市・静岡県松崎町から光る泥だんごを取り寄せて5人の記念とする予定。上野会長は「残された人生、頭同様、より光り輝く中で暮らしたい」と話していた。


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