「真心コーヒー」返礼品に 障害者支援施設が自家焙煎 本別町ふるさと納税
【本別】障害者の地域活動を支援する本別町内の合同会社socialwork Lb1(北2)の自家焙煎(ばいせん)コーヒーが、町ふるさと納税の返礼品に登録されることとなった。豆のひき方やパック詰めなどのトレーニングを2カ月ほど受けた障害者が、1点ずつ心を込めて一生懸命に作った商品。代表社員の菊池康祥さん(51)は「1杯で知らぬ間に福祉に参加できるコーヒーなので、ぜひ飲んで」と話している。(佐藤匡聡)
同社は2024年7月に設立。障害者の日中活動を支援したり、認知症の検査をしたりする。菊池さんは大学時代からのコーヒー好きが高じ、就労支援の一つとしてコーヒーの製造・販売を同年9月に始めた。
コーヒーは、グアテマラの「ウエウエテナンゴ」とエチオピアの「チェルベサ」、ブラジルの「グリーンアップル」の3種。いずれも栽培から抽出まで徹底して品質管理されたスペシャルティコーヒーで、1箱に各種ドリップパックが1枚ずつ入る。寄付額は確定していないが、町は2000円以上を想定する。
同社でもスペシャルティコーヒーを直接買うことができ、おおむね100グラム660円と通常より安価に設定する。「おいしいと買ってくれる頻度が増えれば、障害者の作業回数も増える。もうけを重視するよりも、利用者の仕事の仕組みをつくりたかった」と菊池さん。
「化粧箱を組み立てたり宛名ラベルを貼ったりするので、返礼品で新しい仕事ができることはありがたい」と菊池さん。町内のNPO法人「ほんべつフリーライフ」から外部就労として働く村瀬拓海さん(26)は「仕事ができて楽しい」と話していた。