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国産牛肉食べ比べセット、4月1日から販売 帯広のやまさミート

3種の十勝産牛肉を食べ比べることができるセット「なまら牛だべ」

 食肉加工業者のやまさミート(帯広市、佐々木由博社長)とトヨニシファーム(同、小倉修二社長)が商品化を進めていた黒毛和牛、交雑種(和牛の雄とホルスタイン雌の掛け合わせ)、ホルスタインの十勝産牛肉3種を食べ比べできるセット「なまら牛だべ」が、4月1日から販売される。米国や豪州が日本への牛肉輸出拡大を狙う中、影響を受けるとみられる国産牛の魅力を、同セットを通じて消費者に浸透させていきたい考えだ。

 商品名は、北海道弁の持つ温かみと親しみやすさを意識。やまさミートの黒毛和牛「北勝牛」と交雑種「十勝四季彩牛」、トヨニシファームのホルスタイン種「豊西牛」の3種が入る。内容量は540グラム(180グラム×3)で価格は6000円。同封するリーフレットには各商品の特徴や生産者のこだわりが記され、消費者にそれぞれの違いを意識して食べてもらう仕組み作りにもこだわった。

 牛肉を取り巻く環境は、2月にシンガポールで開かれた環太平洋連携協定(TPP)閣僚会合に先立つ日米実務者協議で、日本側が牛肉の関税を一部引き下げる譲歩案を示したとされるほか、26日には日豪両政府が2国間の経済連携協定(EPA)締結に向けた閣僚会談を実施。輸入関税を現行の38・5%から大幅に引き下げる見通しとなるなど、牛肉市場で競合する米豪両国は日本市場でのシェア拡大をもくろむ。

 こうした現状を見据え、帯広物産協会(有塚利宣会長)の木戸善範事務局次長が、食べ比べセットの開発を両社に提案。普段意識して食べ分けることの少ない3種の比較で、それぞれの肉の味わいを知ってもらい、国産牛に対する関心を高め、消費拡大を狙う。

 販売はやまさミートが自社販売施設、トヨニシファームが百貨店物産展、物産協会がJR帯広駅エスタ東館2階のとかち物産センターやリニューアルした通販サイトなどそれぞれが持つ販売網を生かすことで、幅広く消費者に浸透させる。

 やまさミートの佐々木社長は「地元の食材をまずは地元の人に食べてもらいたいというのがわれわれ生産者の願い。十勝の皆さんに3種類の牛肉を知っていただいた上で、管外にも伝えられたら」、帯広物産協会の牧野誠センター長は「会員企業の協力の下、物産協会だからこそ実現したプレミアムな商品。地元の方に食べていただき、ギフトなどにも検討してもらいたい」とPRしている。
(土屋航)

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