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手話基本条例を可決 新得 全国町村で初

手話条例の提案説明を手話で行う渡辺保健福祉課長(中央)

 【新得】手話を言語として位置づける「手話に関する基本条例」が5日開会した新得町議会定例会で可決された。道内では石狩市に続いて2自治体目となり、町村では全国初。ろうあ団体関係者らが傍聴する中、提案説明も手話で行われた。4月1日から施行する。

 条例では手話を言語として認識し、手話を母語とする人が安心して暮らせるように町や町民、事業者の責務や役割を明らかにしている。町は手話への理解促進と普及、手話による情報取得や意志疎通の支援などの施策を進める。昨年11月から関係者による研究会(桑原隆俊代表)が条例案の内容を検討してきた。

 議場では道ろうあ連盟の佐藤英治副理事長、十勝聴力障害者協会の川口豊会長ら管内外から訪れた関係者10人が傍聴、渡辺裕之保健福祉課長が手話で条例案の内容を説明し、全会一致で可決されると、拍手を表す手話で喜びを示した。

 佐藤副理事長は「手話が言語である認識はまだ広まっていないが、新得での条例制定が全国的に影響を与えることを期待している」と語った。浜田正利町長は「多くのろうあ者が暮らす新得で、さらに手話を普及させる具体的施策を行いたい」とした。
(古川雄介)

 

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