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大樹町の航空宇宙効果3億2千万円

大勢の人でにぎわった「はやぶさ」の特別展示(2月)

 【大樹】町は、2010年度の航空宇宙の取り組みをまとめた。町内での実験は計24件(前年比1件減)で、経済効果は宿泊や食事、交通費などを含め、約3億2000万円(同2000万円増)と推計した。実験の他、小惑星探査機「はやぶさ」の特別展示など話題性のあるイベントも行われ、「大樹や十勝として宇宙の取り組みをPRできた。子供の参加が多かったのも良かった」(企画課)としている。

大樹町内で実験24件
民間ロケット開発の一歩も

 町がまとめた10年度の「航空宇宙に関する活動等報告書」によると、実験では宇宙航空研究開発機構(JAXA)を中心に大学やNPO法人、企業の関係者が大樹を訪れた。人数はスカイスポーツでの来町も含め、延べ約4300人(同900人増)と見込んだ。ビジネスジェット機や未来型無人機、災害用飛行船、小型ロケット、大気球などが町多目的航空公園付近の上空を飛行した。

 実験のうち、東京の事業会社「SNS」は3月下旬、開発中の小型液体燃料ロケット「はるいちばん」を、NPO法人北海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC、札幌)に委託し打ち上げた。見事成功させ、民間ロケット開発の一歩を踏み出した。

 はやぶさの特別展示は2月、5日間にわたって町生涯学習センターで行われ、町の人口(約6000人)を上回る8239人が来場。昨年4月には国際宇宙ステーションの野口聡一宇宙飛行士との交信も行われるなど、町民は宇宙への夢を膨らませた。

 航空宇宙を縁に、自治体間の交流も活発化。町は10年度から、JAXAの研究施設が所在する自治体でつくる「銀河連邦」(本部・神奈川県相模原市)に加盟し、同市で大樹の特産品などをPRする機会もあった。今後は人的交流も進められる。

 11年度はJAXAの各種実験が行われる他、6月には町多目的航空公園でNPO法人日本マイクロライト航空連盟(東京)主催の日本選手権大会も予定され、町は「例年並みの利用が期待される」(企画課)としている。(佐藤圭史)

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