「はやぶさ2」実験を地元歓迎 大樹町
【大樹】小惑星探査機「はやぶさ2」に関する実験が5月下旬、町多目的航空公園で行われることを受け、町内からは歓迎の声が上がっている。話題性のある実験の実施に航空宇宙、商工観光、行政など多くの関係者が「宇宙のまち・大樹」を盛り上げる絶好のチャンスと期待している。
大樹スペース研究会の福岡孝道会長(65)は「大樹が実験現場として関われることがうれしい。『はやぶさ2』の家族になれるような感覚を抱いている」と夢を膨らませる。
同会は1989年に発足した民間有志団体。町内で行われる航空宇宙関連の実験やイベントに協力するなど四半世紀にわたって、民間の立場から「宇宙のまち・大樹」を支え続けてきただけに喜びもひとしお。福岡会長は「『はやぶさ2』が地球に帰還する2020年まで長生きしないと」と力を込めている。
町商工会の三浦祥嗣会長(57)も「交流人口が増加するきっかけになる」と声を弾ませる。11年2月に行われた「はやぶさ」の帰還カプセル特別展示には目標来場者数(5000人)を大きく上回る8300人が来場。「はやぶさ」グッズもよく売れた。「道の駅・コスモール大樹の売り上げも1日で200万~300万円伸びた」と当時と同様の経済効果に期待している。
長年、航空宇宙のまちづくりを進めてきた町も「小惑星への着陸に関わる重大なミッション(目的)の一翼を担えることが光栄。町民も誇りに感じるはず」(企画課)と歓迎している。(関根弘貴)