池田出身の田辺さん、国際ワインコンクール初開催 東京
【東京】池田町出身の総合ワインコンサルタント田辺由美さん(61)が2月1日から、日本人女性のみで審査する初の国際ワインコンクール「Japan Women‘s Wine Award“SAKURA”2014」を開く。国内外の約1900銘柄が集まる日本最大級のコンクールで、田辺さんは「世界に誇る食文化とワインがある十勝でも注目してほしい」と話している。
田辺さんは十勝ワインの生みの親・丸谷金保元池田町長の次女で、池田中、池田高、津田塾大数学科を卒業。米国コーネル大ホテル学科で学び、86年に都内で総合ワインコンサルタント会社「ワインアンドワインカルチャー」を創立。2009年に仏政府から農事功労賞シュヴァリエ勲章を受章し、11年から一般社団法人ワインアンドスピリッツ文化協会理事長を務める。道の「食のサポーター」にも委嘱され、著書も多い。
新コンクールは「海外の生産者から『和食文化などに合うワインは』と聞かれる中、国内ワイン市場をけん引する女性の視点を生かした評価の場を」と、田辺さんが5年ほど前から計画。当初は約1000銘柄の応募を目指したが、最終的に目標の2倍近くに達し、うち国内は道産を含む約150銘柄が集まった。ボトルやラベルを隠すブラインド審査のため、個別のエントリー銘柄は公表しない。
2月1~4日に都内で審査会を開き、ソムリエやワイン講師ら170人が外観や香り、味わいなどを100点満点で採点。帯広に生活拠点を置く世界的オペラ歌手の中丸三千繪さん、池田で酪農を営むワイン愛好家の小林ますみさんも審査に加わる。田辺さんは審査責任者を担当、世界的なワイン産地である南アフリカ共和国のモハウ・ペコ駐日特命全権大使(女性)が名誉審査委員長を務める。
「ダブル・ゴールド」「ゴールド」「シルバー」の各賞は同14日、コンクールのホームページで公表する。3月4日に千葉・幕張メッセで開幕する国際食品・飲料展「フーデックスジャパン2014」で、「ダブル-」のうち特に優れたワインに対する「ダイヤモンド・トロフィー」と特別賞を発表し、受賞ワインを表彰・展示する。会場では各賞のワインを紹介するオフィシャルブックも配る。
田辺さんは「ワイン業界の大切なイベントとして長く続けたい。十勝の皆さんには十勝ワインはもちろん、受賞ワインも味わってほしい」と話している。
(岩城由彦)