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大樹でJAXAの俵型大気球の放球実験

放球直後の俵型気球。高度が上がるにつれ、徐々に縦長に膨らんでいく(27日午前5時40分ごろ)

 【大樹】宇宙航空研究開発機構(JAXA)は27日午前、大樹航空宇宙実験場(町多目的航空公園内)で俵型気球の放球実験を行った。今年度第2次実験の2基目。高度約35キロを制御しながら飛行する「パワードバルーン」研究の一環として、空気抵抗を抑えることができる俵型気球の膨張過程などを試験した。

 パワードバルーンを開発するためには、既に実用化されている「ゼロプレッシャー気球」より空気抵抗を小さくする必要がある。今回使用する俵型気球の小型モデル機(最大膨張時で直径約17メートル、体積5000立方メートル、重量102キロ)は、昨年9月に大樹町内で実験したカボチャ型圧力気球の延長として位置付けられている。

 この日は午前5時41分に小型モデル機を放球。高度約25キロの成層圏まで上昇させ、つり下げたカメラで気球が膨張する様子を撮影した。その後、気球内の圧力上昇で気球下部のフィルムが裂け、予定より30分ほど早く、同8時に同実験場から東南東約120キロの海上に着水した。

 JAXA宇宙科学研究所は「気球が展開する過程を確認できた。フィルムが裂けた要因は、今後の研究に反映させる」としている。(佐藤圭史)

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