身近な自然が教材 幼小中高一貫で「新地球学」 まちマイ鹿追編
鹿追の子どもたちは、幼少期から「新地球学」という教育に親しんでいる。さて、「新地球学」とは何?
鹿追町は2003年、文部科学省研究開発学校制度の指定を受け、幼小中高一貫で新設教科「新地球学」に取り組む。自然や環境・防災、国際理解などに関心を持ち、体験を通して考え、主体的に関わる態度を養う教育である。
実際の教育現場をのぞいてみると、方向性が見えてくる。14日の笹川小学校(織茂竜二郎校長、児童19人)。新地球学の授業に臨んだ全校児童は、5月から町のバイオガスプラントの液肥を使い、大根や小豆、トウモロコシ、小麦などの栽培経過などを報告した。
「抜いても雑草が出てきて大変だった」「悪天候で作物が取れず、収穫の大変さが分かった」などと発表した児童。栽培という主体的な取り組みの中で自然や環境、エネルギーの恩恵を知った。
これこそが「新地球学」。同校の高橋教之教頭は「町に誇りを持ち、大切にし、どうしていくか責任を持てる大人になってくれれば」と語っていた。(那須野唯通信員)