SORA 2カ月で851人“ロケットスタート” 大樹
【大樹】町宇宙交流センター「SORA(そら)」がオープンして2カ月が経過した。5、6月の入場者数は延べ851人。従来の視察施設だった町多目的航空公園の昨年度実績(延べ374人)の2倍以上になっている。管内他町村から訪れた人が最も多く、道外在住者も。大気球の模型や小型ロケットの実機展示など宇宙への取り組みが身近に感じられる管内唯一の施設として、存在感が高まっている。
同センター(木造平屋、約155平方メートル)は1985年に「航空宇宙基地構想」を掲げた町でありながら、観光客や各種視察に対応するための独自施設がなかったことから、4月30日にオープン。大気球模型、小型ロケット、小型衛星など「宇宙のまち・大樹」ならではの展示物50点がある。総事業費は3990万円(1740万円は道補助)。
一般公開は5月にスタート。大型連休中(1~6日)に225人が足を運び、文字通り“ロケットスタート”を切ると小学校、町内会、企業など10~80代まで幅広い世代の人が訪れた。地域別内訳では管内他町村の在住者が318人と最も多く、町内(312人)、石狩(87人)と続いた。道外も60人。
実験で使われている機材の他、無料配布しているペーパークラフトも人気。NPO法人北海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC)が打ち上げている2種類の推進剤を使ったロケット「ハイブリッドロケット」の「CAMUI(カムイ)」など、3種類のクラフト100枚が1カ月で無くなった。町は急きょ増刷し、対応している。同センター、道の駅・コスモール大樹、晩成温泉を巡るスタンプラリーも好評だ。
訪問者用の感想ノートには「近くに宇宙を感じられた」「子供たちの夢が(SORAから)宇宙まで広がってほしい。何度でも来たい」との声が寄せられた。「どうしても来たかった」という中学生もいた。
町企画課は「大樹でしか見られない物が多く、想像以上に注目度が高まっている。今後も『宇宙のまち・大樹』のPR拠点として活用したい」としている。(関根弘貴)
◆大樹町宇宙交流センター「SORA(そら)」について
・大樹町宇宙交流センター SORA(展示施設)-大樹町ホームページ
・宇宙交流センター「SORA」オープン 大樹-十勝毎日新聞電子版(2014/04/30)
・十勝で一番宇宙に近い場所 大樹町宇宙交流センター「SORA」-十勝毎日新聞電子版(2014/05/01)
・宇宙少年団ロケット打ち上げ生中継 大樹-十勝毎日新聞電子版(2014/05/26)