立川談吉から「談寛」に ダンカンさんも快諾 帯広出身の落語家 来年3月真打ち昇進に合わせ
帯広市出身の落語家立川談吉(本名後藤正寿)さん(43)は、来年3月1日に落語立川流の最高位・真打ちに昇進し、「立川談寛(だんかん)」に改名することが決まった。師匠の故立川談志に縁のある名前で、「お客さんに落語で寛(くつろ)いでほしい」(談吉さん)との思いを込めた。
タレントのダンカンさんの許可を得て改名する。ダンカンさんは元落語家「立川談かん」で、芸名は師匠だった談志が決めた。談志が付けた名前で真打ちになりたいと考えた談吉さんは「談寛は響きが良く、いい名前」とし、面識がなかったダンカンさんに相談した。
ダンカンさんは「世の中で最も選んではいけない名前」と苦笑しながらも快諾。「談吉さんは純粋で、応援したい。固定観念にとらわれず、自分の笑いを貫いてほしい」と“二代目”にエールを送る。
談吉さんは「談志師匠は自分が付けた名前が戻ってきて、喜んでくれるのでは」と語る。いずれはダンカンさんと十勝で落語が披露できればと願う。談志からもらった愛着ある「談吉」の名前は、弟子ができた際に譲ることも考えている。
談吉さんは帯広西小、帯広第二中、芽室高、札幌の専門学校卒。2008年談志に入門、「談志最後の弟子」と呼ばれる。11年に二つ目昇進。1月に真打ち内定が発表された。(池谷智仁)