大樹・道の駅の魅力向上へ指定管理者の導入を 町民検討委が「提言書」
【大樹】道の駅コスモール大樹(大樹町西本通98)の魅力アップに向けた検討委員会(委員長・黒川豊町長)は、同道の駅の活性化に関する「提言書」をまとめた。施設全体の魅力を発揮し、時代の変化に対応するために、民間事業者に運営を委託する指定管理者制度の導入や移転整備の検討が必要などとした。(松岡秀宜)
コスモール大樹は、TMO(タウンマネジメント機関)事業として町商工会が整備した経済センターの1階部分(約600平方メートル)に入居。2002年8月に管内8カ所目の道の駅として登録された。観光拠点として地域振興や地域活性化の役割を担っている。
ただ飲食の販売コーナーが少なく、トイレなどの休憩利用が中心で、他の道の駅と比較して集客力の低さが目立っていた。こうした状況を受け、1期目の公約に「道の駅の魅力向上」を掲げる黒川豊町長が主導し、町と町商工会、町観光協会、町民による検討委員会を昨年7月に立ち上げた。提言書は3月にまとめている。
道の駅を巡っては近年、農水産物の直売、加工・土産品の物販、充実した飲食コーナーなど地場の名物や観光資源をPRする施設が人気を集めている。管内でも中札内、音更、士幌、上士幌といった道の駅は地域色豊かな物産、食を前面に出し、管内外から多くの観光客を集客している。
大樹の検討委員会はこうした形態への転換など、にぎわい創出や安定的な収益の確保につなげるためには、柔軟な経営戦略の構築や専門的なノウハウの導入が必要と判断。「民間事業者による指定管理者制度を導入する方向で進めるべき」と提言した
また「宇宙のまちづくり」の進展に伴い、ロケットの打ち上げなどが観光資源になる将来性も考慮。長期的には移転整備も視野に、「町全体のビジョンを検討することが必要」とした。
町は提言を受け、地域観光の発信機能や飲食の提供を含む集客力強化など道の駅のあり方について、「早急に検討する」(企画商工課)としている。