「母の日商戦」動き出し遅く
11日の「母の日」を前に、帯広市内の大型店や生花店などではギフト商戦が展開されている。売れ筋は衣類や花、雑貨類など例年通りだが、今年の傾向として「動きだしが遅い」とする関係者が多く、購買のピークは今週末になる見込み。母親の好みに合わせて商品を選べるよう市場は年々、多様化が進み、物販の他、当日限定のサービスを企画する事業者もいる。
例年はGW中に
イオン帯広店では4月中旬から売り場を展開。八百亜希恵衣料販売課長によると、毎年ゴールデンウイークに親子で買いに来る人が多いが、今年は日並びの関係で期間中の来店が例年よりも少なく、「現時点では母の日の購買は前年比8割ぐらい」。一方、配送注文は前年比2割増で推移している。
例年同様、衣類の人気が根強く、ブラウスやTシャツと羽織物をセットでプレゼントする人が多い。価格帯は5000円前後と1万円台で二極化。昨年の母の日以降、新たに「ハッシュパピー」などのテナントが入り、ブランドショップの種類が拡充したため、高価格帯の商品も注目を集めている。
ネットの台頭
市内の生花店でも母の日用の花束やアレンジメントの準備が着々と進んでいる。花彌兵衞(はなやへえ・大通南5、渡部倫平代表)では、カーネーションを主体とした花束や鉢物のギフトを用意しており、売れ筋価格帯は3000円前後。カーネーションだけでも通常時の2倍となる20~25種類を仕入れ、オーダーメードにも対応する。渡部代表は「ここ10年はネットショッピングの台頭で店舗購入は少なくなってきている」としつつ、「店舗では1輪ずつでも購入、ラッピングが可能。母の日を機会に花で感謝の気持ちを贈ってみてほしい」と話している。
無料サービスも
母の日に合わせ、特別な企画を展開する事業者も。JR帯広駅構内のエスタ帯広西館内の菓子店「雨と晴れ」では10、11の両日、未就学児と一緒に来店した母親に、花形の特製アイシングクッキーをプレゼントする。美容室「SHE hair design」(音更町)では11日、カットとカラーなどのスタイリングサービスを無料で提供する「ままの日」イベントを予定している。(児玉未知佳)