中札内中3年生14人が英検準2級合格 ハワイ訪問やALT常駐の環境が刺激に
【中札内】中札内中学校(森英樹校長、生徒123人)の3年生43人のうち14人が、高校中級程度とされる英検準2級に合格した。英語を担当する木村吾勝(あがつ)教諭(48)は、「中札内村の検定料助成による挑戦しやすさに加え、(校内で英語教材を配置する)イングリッシュルームでのサポート、合格の成功体験と、英語学習の良いサイクルが機能している」と手応えを得ている。(吉原慧)
村では、児童・生徒の英語学習に力を入れようと、2018年から英検検定料の全額助成を行っている。20年からは、ALT(外国語指導助手)を小学校(2校)に1人、中学校(1校)に1人配置。全学校に英語のゲームや教材をそろえた「イングリッシュルーム」を設け、ALTを訪ねて遊んだり勉強したりできる環境を整えた。この他、英検に合格した中学2年生を対象にハワイへの1週間のホームステイを実施し、英語を学ぶ意欲の向上も図っている。
中札内中では平日、ALTのグリーソン・バリー・オリバーさん(49)が常駐する。イングリッシュルームにはリスニングなど英検用の教材や英語のゲームを備えており、生徒が自主学習や質問に訪れる。バリーさんは「ゲームや会話を通じて、どこにつまずいているのか見つけて、サポートできる」と説明する。
準2級に合格した平岡咲希さん(15)も、同ルームでバリーさんにリスニングや面接練習を学んだ一人。「入学後に英検3級に挑戦したことで英語学習が楽しくなり、準2級も頑張れた。将来は海外でのボランティアや、英語を使う仕事をしてみたい」と話す。
広富愛徠さん(15)は昨年3月、ハワイのホームステイに参加。「英語で会話せざるを得ない環境に飛び込んだことで、より英語が身に付いた。他の国にも行ってみたいし、英検2級も今後挑戦したい」と刺激を受けている。
村教委の上田禎子教育長は、「ALTの配置などで、日頃から児童・生徒が英語に親しめるよう力を入れてきた。子どもたちが学校を最大限に活用して学んでくれてうれしい」と喜んでいる。