高校生の音楽フェス、今年も開催へ 管内5町村巡るライブツアーも企画
高校生の熱意が行政を動かし、昨年8月に帯広市内の「グリーンステージ」(緑ケ丘公園内)で実現した夏の野外音楽フェス「Youth Fes Tokachi」が、今年も8月に開催される見込みとなった。主催する学生団体「とかち高校軽音楽振興会・トカチューン」(山本野乃代表=帯広柏葉高2年=、会員29人)は、盛り上がりを十勝全域に広げようと、8日の芽室町を皮切りにメンバーが所属するバンドで管内の5町村を巡るライブツアーを開催する。(大谷健人)
グリーンステージでは、約30年前のコンサートに近隣住民からの苦情が多く寄せられたことから、管理する帯広市がロックミュージックの演奏を許可してこなかった。同団体は試験演奏を実施し、近隣住民にアンケートを行うなどして行政に働き掛けた末に、市が開催を許可。クラウドファンディングや協賛を通じて資金を集め、昨年8月4日に行われたフェスには高校生20組が出演。1300人が来場するなど成功した。
すでに市には開催の意向を伝えており、2回目を開催するに当たり、「昨年の盛り上がりを超えられるかが課題」(関向雛さん=帯柏葉2年)という中で企画されたのが「とかち市町村ツアー」。昨年の出演者の大半が帯広の高校生で、アンケート結果でも半数ほどが帯広で占めていたことから、「(フェス名に)『Tokachi』があるからには、十勝全域に広めていきたい」と企画した。
第1弾となる8日は、芽室町内の「めむろ駅前プラザ(めむろーど)」内セミナーホールで開催(午後1時半開場、同2時開演、入場無料)。昨年のフェスにも出演した「沈ミカル」をはじめ、「skys」「ビックバンク」の帯柏葉生による3組11人が出演する予定。
その後、4月は幕別町(6日、幕別町百年記念ホール講堂)、5月は中札内(11日、中札内文化創造センターハーモニーホール)で開催予定。6、7月には音更と士幌で開催し、8月のフェスに向けて出演や来場を呼び掛けていく。
山本代表は「前代表(石川裕大さん)は『帯広の三大まつりを(Youth Fesを加えた)四大まつりにしたい』と言っていた。2回目の目標は2000人の来場。達成のためにまずは市町村ツアーを成功させたい」と意気込む。