本別高校4人が国公立大合格 地域連携特例校で進学ニーズ応える
【本別】本別高校(五條政人校長)の今年度卒業生20人のうち4人が国公立大学に合格した。稲田漣さんと菊池宥太さん、松本幸晟さん、小野寿莉さんの4人。卒業式は1日に開かれ、それぞれ自分の夢や目標に向かって新天地へ歩み始めた。
本別高校は2022年度から地域連携特例校となり、帯広柏葉高校の協力を得て教育活動を充実させている。最近は、道教委の小規模校向け遠隔授業配信「T-base(北海道高等学校遠隔授業配信センター)」で、管内唯一の受信校となり、生徒の大学進学ニーズに手厚く応えている。
室蘭工業大創造工学科に進学する菊池さんと松本さんは、有朋高校(札幌)の杉浦啓介教諭から物理の授業を受けたことが力になった。2月28日にはオンライン上で「学生時代は楽しい。金は無いが時間はいっぱいあるので、好奇心のあることは先延ばしせず楽しんで」と、杉浦教諭からはなむけの言葉をもらった。
「工業系の大学なので3Dプリンターで何か作ってみたい。プライベートでは遠くの土地に一人旅をしたい」と松本さんは話す。
道教育大旭川校数学教育専攻へ進む稲田さんは、担当の隅田幸恵教諭や五條校長から数学の手ほどきを受けたことが原動力となった。「今はパソコンや情報通信技術を取り入れる学習方針に変わっているので、自分が思っている授業像を同期生と見つけていきたい」と抱負を話す。
プリン専門店を出すのが夢という小野さんは、進学先に旭川市立大短期大学部を選んだ。今まで食べた中で一番おいしいプリンは「自分が作ったもの」と断言。食物栄養学科で専門的な知識を習得する。
菊池さんは「他国の文化に興味を持っているので、大学内の留学生とも交流したい。人々から必要とされる機械を作り、本別を含む日本や世界で社会貢献したい」と話していた。(佐藤匡聡)