複合施設「ウタリ」完成 異業種が集う場所に
十勝シティデザイン(帯広市、坂口琴美社長)は、帯広市西2南10に複合型施設「Utari(ウタリ)」を完成させた。地域情報の編集拠点や希少なビールスタンドなど複数の事業者が別々の形態で活用し、昼夜問わず、帯広まちなかのにぎわい創出に力を入れている。今月からは加工調理やイベントスペースのレンタル事業もスタートし、21~23日には記念PRイベントを開催する。(佐藤いづみ)
十勝シティデザインは市内中心部でホテルヌプカや馬車Barなどを展開。同施設の建物は、同社が2018年に取得、直近は空き店舗だった。坂口社長は「中心部の物件は維持費も高く、家賃も高い。複数で共同利用することで1事業者当たりの負担が減り、出店しやすくなる」と説明する。
施設は昨年11月下旬に完成。カフェバーのスペース、加工調理場、入り口前は歩行者が立ち寄れる「ほこみち」スペースも確保する形で改修した。同社のほか、クナウパブリッシング(帯広市)が「しゅん」編集分室として、リサイクル加工事業などを展開する「Renew」(同)が野菜販売など、「タカノビールスタンド」の高野洋平代表が十勝初、全国でも50カ所程度しかない「スイングカランサーバー」を使ったビールスタンドなどとして活用している。
特に昨夏に先行オープンしたビールスタンドはSNSなどを通じ人気で、月平均1000人の利用客がいる。元不動産会社に勤務していた高野代表は「予想以上の人の入り」と驚く。また、Renewによる野菜販売も複数回実施し、完売した商品もあったとする。
レンタル事業は1日単位(6600円)で行う。PRも兼ねた特別イベントでは、十勝の野菜をテーマに実施。野菜販売や野菜料理・スイーツの提供などを行う。野菜をリサイクルしたポストカード作りなども展開する。問い合わせはRenewのインスタか電話(090・9758・3242)へ。
同事業は今年度の市の元気な中心市街地づくり促進事業の採択を受けた(ビールスタンド事業は除く)。