12日に火星最接近、2年2カ月ぶり 16日には「衝」、夜空に明るく輝き観測好機
地球の外側を公転する火星が12日午後11時ごろ、2年2カ月ぶりに地球と最接近する。南東の夜空で観測できる。16日には火星が地球から見て太陽のちょうど裏側になる「衝」となり、一晩中、火星を観測できるチャンスとなる。
地球の公転周期が365日なのに対し、火星は687日のため、地球は2年2カ月に1度、火星を「追い越す」ことになり、この際に最接近するため地球から最も大きく見えることになる。
国立天文台によると、今年の最接近では火星と地球の間の距離は約9608万キロとなり、「大接近」と呼ばれた2018年7月に比べると約6割ほどの大きさとなる「小接近」となる。最接近から「衝」の頃は、全天で最も明るく輝くシリウスの明るさに匹敵する。
帯広測候所によると夜間の管内の天気は、11日は晴れ、12日は曇りの予想となっている。(大谷健人)
陸別の天文台、19日まで観望会
【陸別】りくべつ宇宙地球科学館・銀河の森天文台(津田浩之館長)は、火星の最接近に合わせ、19日まで「火星観望会」を開催している。同天文台では「観望会には暖かい服装できてほしい」と呼び掛けている。
最接近する12日は、火星が1等星よりも明るい「マイナス1・4等星」まで明るく見える。16日の「衝」を含め見ごろを迎えるのに合わせた企画で、同天文台の国内最大級の望遠鏡で火星の姿を見ることができる。土・日曜のみ午後7時半から説明会もある。
予約不要で、天文台開館時間は午後1時から午後9時半まで。期間中13、14の両日は休館日。
浦島さんジュエリーアイス写真展も
また、同天文台では写真愛好家の浦島久さん(帯広)のジュエリーアイス写真展も開催する。
1月15日から2月9日まで。ジュエリーアイス名付け親の浦島さんが撮影したジュエリーアイスやハルニレの木などを展示する。18日午後3時からはトークイベント(予約不要)も開催。2月1日は、しばれフェスティバル開催のため午後10時半まで延長開館する。
問い合わせは同天文台(0156・27・8100)へ。(津田久美通信員)