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ヘアドネーションきっかけは祖母の言葉 幕別小の瀬谷兄妹

ヘアドネーションを行った嘉人さん(右)と詩月さん

 【幕別】幕別小学校の瀬谷嘉人さん(10)=4年=と妹の詩月さん(7)=2年=が、医療用かつらのために髪の毛を寄贈するヘアドネーションを行った。きっかけは祖母で理容師の真寿美さん(61)の言葉だった。2人は「困っている人の役に立ってほしい」と話している。(吉原慧)

 嘉人さんがヘアドネーションのために髪を伸ばし始めたのは小学1年生の秋ごろ。町内の「理容トシコ」店長の真寿美さんから、「髪が長いと病気の人に髪を分けてあげられる」と聞き、伸ばしてみようと決めた。

 嘉人さんにとっては初めて経験する髪の長さで、重さがしばしば気になったが、クラブチームでのサッカーのプレー中も、頭の後ろで縛って伸ばし続けた。「髪の質も大事だよ」との祖母の言葉も守った。20分以上かかるという洗髪やドライヤーを面倒に思う時もあったが、毎日丁寧に洗い続けた。

 昨年12月に髪を寄贈できる31センチ以上の長さまで伸び、18日に真寿美さんの手でカットした。久しぶりのカットに嘉人さんは「(頭が)軽いし涼しい。体を動かすのが楽しみ」と笑顔を見せた。

 詩月さんは、嘉人さんが髪を伸ばしているのを見て、「自分もやってみよう」とヘアドネーションに挑戦。2年ほどで必要な長さに達し、嘉人さんと同じタイミングでカットした。「久しぶりに軽くなった。髪のない人が、喜んでくれたらうれしい」と話した。

 真寿美さんは「いつまで頑張れるかなと思って見ていたが、2人とも髪を大切にしていて偉かった」とほほ笑んだ。

 切った髪はヘアドネーションに取り組むNPO法人「JHD&C(ジャーダック)」(大阪)に送る。

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