避難所設営の知識や手順など学ぶ きょう防災の日 帯広市の訓練に200人
「防災の日」の1日、帯広市地域防災訓練が、帯広翔陽中学校で開かれた。市主催。地域住民や消防職員ら約200人が参加し、段ボールベッドづくりなど避難所運営に必要な知識を学び、手順を確認した。
同訓練は夏と冬の年2回実施。今回は、前日からの断続的な降雨で札内川と売買川が増水し、市が周辺住民に警戒レベル3「高齢者等避難」を発令、同校に避難所を開設した-などの想定で行った。
同校体育館に集まった参加者は、段ボールベッドやテントを協力しながら組み立てて居住空間をつくったほか、凝固剤を使って汚物処理する体験も行った。同校玄関前では排水ポンプ車や救助用機材などが展示。訓練後には意見交換も行われ、市の担当者は「災害と避難情報は、市の公式SNSや市内のコミュニティーラジオを確認して」などと求めていた。
市内の病院職員、小野圭介さん(38)と、千聡さん(38)夫妻は4カ月の楓喜ちゃんを連れて参加。段ボールベッドを体験し、千聡さんは「(楓喜ちゃんは)家ではよく笑っているが今は緊張してるよう」、圭介さんは「赤ちゃんとの避難は改めて大変そうだと思った。持ってくる荷物も見直したい」と話した。
また、障害など支援を必要とする人も実際に参加し、受付で要支援者の肩に青色のテープを貼って、分かりやすいようにした。市危機対策課の浜田健太さんは「避難所はみんなで支え合ってつくるもの、というイメージをこの訓練で持ってもらいたい」と話していた。(細谷敦生)