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陸別「秦食堂」再興へ 町出身の山崎さん名乗り 地域おこし協力隊員として修業 いずれは事業承継へ

秦食堂の事業継承を目的に町地域おこし協力隊員としてUターンした山崎さん(中央)。右は秦店主、左は本田町長

 【陸別】昨年7月から休業中の陸別町内の老舗そば店「秦食堂」再興へ、町出身の山崎聖弥さん(23)が、事業承継を目的とした地域おこし協力隊員に名乗りを上げた。7月1日に再オープンする同店で最長3年間、修業した後に引き継ぐ予定だ。既に店主の秦秀二さん(57)から仕込み作業を教わり始め、「子どもの頃からの思い出の場所で働くことができてうれしい。町のために役に立ち、お客さんに笑顔になってもらえるように頑張りたい」と意気込んでいる。(北雅貴)

 1947年に創業した同店は町内外からファンが訪れる人気店。自家製粉のそば粉100%の手打ちそばで、親子3代にわたり、七十数年間のれんを守り続けてきた。ただ、秦さんと共に店を切り盛りしていた父は20年12月に、母も翌21年2月に相次いで他界。後継者がおらず、人手不足もあって昨夏から休んでいた。

 同店の休業で、町内で昼食を食べられる店は一時期二つにまで減少し、町民だけでなく観光客らも“昼食難民”に。本田学町長は「(高い人気の秦食堂の休業は)町への入り込み数にも相当な打撃を受けていた」とする。飲食店に限らず多くの業界で事業承継が深刻さを増すとみた町は、地域おこし協力隊制度を活用することとし、今回初めて事業承継を目的として募集した。

 山崎さんは陸別小、陸別中、帯広農業高卒。経専学園札幌調理製菓専門学校を2021年3月に卒業後、外食産業のワンダーテーブル(東京)に就職、厨房(ちゅうぼう)やホールで働いた。

 フランス料理に興味があり、現地で修業する夢を持っていたが、町の苦境を知り「仕事の意味を考えた。(故郷で)料理を食べて喜んでもらう。やりがいになるはず」と決断。同店では家族や友人らとそばや豚丼を頬張り楽しい時間を過ごし、陸別中時には職場体験を受け入れてもらった。「恩返しもしたかった」

 3月下旬に面接があり、本田町長は「やる気が全面に出ていた。事業承継のモデルケースになれば」と期待。今月1日に採用された。

 現在は豚肉などの処理、たれの作り方など麺以外の仕込みを覚えている。いずれはそば打ちも習う。秦さんは「そばの味を何とか残したいと思っていた。地に足を付けじっくりと教え込みたい」と喜ぶ。山崎さんは「すごくわくわくしている。技術だけでなく、常に良いものを作ろうとする探究心も学びたい」と目を輝かせる。

 営業時間は午前11時~午後3時(そばはなくなり次第終了)。日曜定休。

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  • 秦食堂の事業継承を目的に町地域おこし協力隊員としてUターンした山崎さん(中央)。右は秦店主、左は本田町長

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  • 秦食堂の事業継承を目的に町地域おこし協力隊員としてUターンした山崎さん(中央)。右端は秦店主、左端は本田町長

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