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足寄の阿部さん 古希にして前向きに挑戦 地産地消守りつつランチ営業開始

ランチ営業を始めた阿部さん。手にしている「大トロ馬肉のうまか丼」は足寄町産の馬肉で、イチゴも地元産と地産地消にこだわる

 【足寄】足寄町内の飲食店「北の大地 ひでちゃん」(南2、阿部ひで子店主)が4月27日、これまでの夕方以降の営業に加え、ランチ営業も始めた。足寄産の馬肉を使った名物「大トロ馬肉のうまか丼」のほか、ラワンブキ入りのギョーザなどの定食を提供している。古希を迎えた阿部さん(70)は「あと何年できるかは分からないが、続ける限りは挑戦あるのみ」と、新たな気持ちで仕事に向き合っている。(北雅貴)

 阿部さんは足寄町生まれ。実家の酪農業に従事していた20歳で結婚し、2男2女に恵まれた。40歳で離婚し、「精神的に不安定になり、体調も悪くなって入院したこともあった」と振り返る。

 離婚後に2年ほど酪農ヘルパーをしていたが、「これまでずっと酪農。今後の人生は別のことをしたい」と、町内の居酒屋などの勤務を経て、2001年に始まった北の屋台(帯広市)でアルバイトとして働いた。

 屋台が2期目となった04年7月に独立し、従業員から経営者に。最初は周囲から怖い顔をしていると注意され、「お客さんを牛と思ってやれ」とユニークなアドバイスを受けたことも。

 足寄を中心とした十勝産にこだわり、馬肉丼や馬刺し、ラワンブキの煮物などが人気を呼び、8席ある店内は繁盛。5期まで屋台で奮闘し、17年に故郷に戻り居酒屋を開いた。

 うまか丼はご飯の上に馬肉のたたき、大葉、刻みのり、卵黄が載った逸品。町産山ワサビを入れたしょうゆをかけて、馬肉のとろりとした味わいを楽しめると、帯広時代と同じく好評を博した。

 順調だったが、20年に突如猛威を振るった新型コロナウイルスで大打撃を受けた。苦しい中でも21年4月に道の駅あしょろ銀河ホール21に隣接するチャレンジショップに出店。昼はチャレンジショップ、夜は居酒屋と2部制で打開を図った。

 チャレンジショップは昨年10月に撤退し、居酒屋に専念していたが、半年ほどの“充電”を経て、居酒屋のランチ営業を決意。「新しい一歩。気が引き締まる。料理を通じて足寄の素晴らしさを伝えられたら」と意気込む。

 ランチは午前11時半~午後2時、夜は午後5時~同10時半。昼は大トロ馬肉のうまか丼(1400円)、各種定食(1000円)を提供。夜はうまか丼のほか、馬刺し(1400円)、地元ナガイモや幕別町忠類のユリ根を使ったお好み焼き(1000円)、足寄町産シイタケのバター焼き(700円)、中札内鶏の骨付き唐揚げ(1000円)などが人気だ。

 馬肉料理は仕入れ数に限りがあるため、事前の予約が必要。不定休。問い合わせは同店(090・7058・5637)へ。

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