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道内初、ほめる教習所 第一自動車学校の全職員が検定取得し差別化

「ミスは目立つが、できたことは見逃されがち。褒めるには指摘する以上の観察が必要」と、教習生の運転に細かく目を配る指導員の牧野さん(左)

 厳しく指摘されたり、怒られたり…。教習所のそんな従来のイメージと異なり、帯広第一自動車学校(帯広市、内木真紀衣社長)は昨年10月から、道内初の「ほめてのばす教習所」をうたい、他校との差別化を図っている。少子化などで教習生が減る中、「褒める」ことに着目、指導員から事務員まで全職員が「ほめる達人検定3級」を取得し、教習生の免許取得を明るくサポートしている。(吉原慧)

 教習生が取材のため同乗した記者にシートベルトの着用を確認し、ミラーで後方を確認してから発車すると、「いいね。正しく確認できてる」と指導員が早速前向きな声掛けをした。

 交差点でのブレーキの使い方、ウインカーを出すタイミング、左折時の巻き込み確認など、さまざまなポイントで教習生の運転を褒める。ミスがあっても「○○まではできていたね」「意識できていたのは分かったよ」などと正しい箇所までを褒め、「あとは○○ができればもっと安全に運転できる」と前向きにアドバイス。「叱ったり指摘したりしていた以前より、教習生との間に信頼関係が生まれ、アドバイスが受け入れられやすい」(同校)という。

「ほめてのばす教習所」を目指したのは昨年5月。「少子化や若者の車離れで教習生が減っていく中、他校との差別化を図りたかった」(同校)と、職員全員で「ほめる達人検定3級」を取得。褒める力を伸ばすため、出勤時にAIのスマイルチェッカーで笑顔をつくる練習をしたり、朝礼で職員同士褒め合ったりして準備を重ね、全職員に褒める技量が身に付いたとして10月に「ほめてのばす-」をスタートした。

 成果は数字にも表れている。同校のグーグルマップの口コミは、始める前の昨年9月は49件で3・2の評価(5・0が満点)。10月以降は口コミ件数も評価も大きく上昇し、3月末時点で264件、4・6と好評だ。教習生の押田莉呼さん(18)は「怒られないので、分からないことを安心して質問できる」と話す。

 指導員の牧野正義さんは「信頼関係が築けるので、アドバイスも受け入れられやすく質問される機会も増えた。より良い運転を身に付けてもらえるよう褒めて伸ばしたい」と話している。

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