十勝毎日新聞 電子版

Tokachi Mainichi News Web

20条小児科クリニック、15日リニューアル開院

「患者さんに安心していただける医療を提供したい」と語る琢史さん(右)と真梨子さん

 20条小児科内科クリニック(帯広市西20南3、佐藤琢史院長)が15日、リニューアルして診療を再開した。先代院長の佐藤範宏さん=享年(71)=の死去で休診していたが、東京都内で小児科医をしていた長男の琢史さん(44)が承継した。「先代の思いを受け継ぎ、患者さん一人ひとりに、安心していただける医療を提供したい」。家族と子どもたちに寄り添う先代の思いを継ぎ、カウンセラーとして勤務する妻の真梨子さん(39)や、スタッフとともに患者に寄り添う。(松岡秀宜)

 同クリニックは、室蘭や芽室の病院などで勤務していた範宏さんが、1997年に開業。「患者さんの要求にできるだけ応え、寄り添い、『困った場所があれば行く場所』だった、と聞いている」(琢史さん)。範宏さんは、がんに侵され、2022年11月に亡くなる間際まで診療を続けた。

 当時は東京都葛飾区で院長として小児科クリニックを運営していた琢史さん。いずれは、妻の実家がある静岡県に永住するつもりだったが、父が築いた「地域に根ざした『家族のホームドクター』」としてのともしびを消してはいけないと、「自分が動かなければ」と決断し継承した。

 琢史さんは札幌生まれ。芽室小、芽室中、帯広三条高卒。青山学院大理工学部中退後、北里大学医学部卒。静岡県立こども病院などを経て都内で勤務した。日本小児科学会小児科専門医。

 「小さな子どもから大人まで、安心してご来院いただけるよう、充実した医療と心のこもったケアを提供したい」と、先代と思いを同じにする琢史さん。診療時間内に来院した患者を予約なしで診療することで、「小さな子どもや急を要する症状の時にも、すぐに診察できる環境」や「親子一緒に受診できる環境」を整えた。小児の点滴も対応する。

先代支えた看護師復帰
 児童発達支援士の真梨子さんも、子育ての悩み相談などのカウンセリングを担当。「ただ病気を診るだけでなく、患者さん一人ひとりの声に耳を傾け、できるだけ、ご要望に応える医療」を提供する。範宏さんを支えた看護師2人も復帰。

 「おとう(範宏さん)は生前、一言もクリニックを継いでくれ、とは言わなかった」(真梨子さん)が、範宏さんの医師としての姿を見てきた人たち、範宏さんが築いたクリニックに携わる人たちの思いは共通だ。

 琢史さんは「先代と同じく、『人を診る』という思いを継ぎ、この場所で親子に寄り添い、心温まる医療を提供したい」と話している。

 同クリニックの診察時間は午前9時~午後0時半、午後2時~同5時半。水曜と土曜は午前のみ。日曜・祝日休診。問い合わせは同クリニック(0155・35・8612)へ。

更新情報

宇宙関連部品の供給見据え、大樹に法人 金型メーカー経営の鷹尾さん

紙面イメージ

紙面イメージ

4.29(月)の紙面

ダウンロード一括(93MB) WEBビューア新機能・操作性UP

日別記事一覧

十勝の市町村

Facebookページ

記事アクセスランキング

  • 昨日
  • 週間
  • 月間

十勝毎日新聞電子版HOME