アイスパーク過去最高1万人来場 有志頼みに限界の声も
帯広駅北多目的広場(夢の北広場)に冬季限定で開設した屋外スケートリンク「TOKACHI ICE PARK PLUS(トカチアイスパークプラス)」は10日、今季の営業を終了した。多彩なイベントが1万人を超える集客につながり、中心部の冬のにぎわいづくりに貢献した。ただ、有志での運営は人員・資金面で苦労も多く、実行委は「継続開催のためには、より周囲を巻き込んだ運営方法を模索する必要がある」とする。(児玉未知佳)
中心市街地に人を呼び込もうと、有志で構成する実行委員会が主催。2017年に初企画し、今季はコロナ明け4年ぶりの復活開催となった。新実行委員長にカーリング元日本代表の大野福公さんが就任し、リンク横にカーリング会場を設けるなど新しい視点でプロジェクトを進めた。
昨年12月23日にオープンし、全73日間営業。期間中はスケート体験教室や音楽ライブなど、週末を中心にイベントを10回以上実施。「帯広街中温泉スタンプラリー」などリンク外施設との連動企画も展開した。
来場者数は過去最高だった18年度の約6000人を大きく上回り、大野委員長は「土日は家族連れ、平日は高校生が放課後に遊びに来てくれて、予想以上の来場者数となった」と話す。特に年末年始、冬休み期間、2月の3連休の来場が多かったという。「ほぼ地元客だが、1割程度観光客の姿もあった」(実行委)。
次年度以降の課題は、人員面・資金面の改善。スケート靴のレンタル料の他、補助金や協賛金などでリンクを造成・運営したが、大野委員長は「正直厳しい」とし、人員体制も「初年度は勢いで頑張れた部分がある」と打ち明ける。有志でできることは限られるといい、「今季は手探り。来季はもっと早くから段取りをして多くの団体や企業に協力を呼び掛け、みんなでつくり上げる帯広の冬のイベントにしていきたい」と話した。ボランティアが運営するイベントを無理なく継続するためには、街中全体の連携がカギとなる。