懐かしさが役作り後押し ヒロインの同級生母役・谷川清美さん～映画「おしゃべりな写真館」インタビュー（６）
「鹿追の人、空気、食べ物すべてが素晴らしかった」と語る谷川さん（平栗玲香通信員撮影）
映画「おしゃべりな写真館」でヒロイン役・麻衣（山木雪羽那さん）の同級生の母親役で出演した谷川清美さんに役作りなどについて聞いた。（平田幸嗣）
映画では、麻衣ちゃん（準主役の山木雪羽那さん）の同級生（男子生徒）のお母さん役。酪農をしているという設定で牧場での撮影もあった。私の出身地、徳島にもすぐ近くに養豚場があり、牛舎もあったので撮影現場は懐かしい感じがしてスムーズに役に入れた。
撮影現場の牧場では、撮影とは関係はないが、生まれた直後の子牛を見ることができた。母牛もウロウロしていて、子牛がうまくお母さんのおっぱいを探せない状態だったが、とても感動した。
３０年近く前、三谷幸喜さんの舞台で札幌公演があり、その時に何人かの役者たちと一緒に朝早くから列車に乗って帯広には来たことがある。ばんえい競馬を見て、柵の横をスタートから一緒に走って応援した。ばん馬は大きく、迫力があった。鹿追に来たのは今回が初めて。人は温かいし、空気も料理もおいしい。全部が素晴らしかった。映画は、この土地で生まれ育った人たちの愛情や強さが盛り込まれている。そこに鹿追の自然がある。藤監督が鹿追のすべてを盛り込んだ作品だと思う。ぜひ見てほしい。
映画「おしゃべりな写真館」 出演者・スタッフインタビュー（６）谷川清美さん
＜たにがわ・きよみ＞
１９６７年徳島県生まれ。８９年に円演劇研究所に入所、９２年に演劇集団円会員に昇格した。現在は演劇集団円の社長を務め、橋爪功さんが取締役。舞台やテレビドラマ、声優などで活躍している。
