行動制限なし 学校に日常~教育この1年
コロナ禍が明けた2023年は、4年ぶりに学校行事が制限なしで行われるなど学校現場に日常が戻った。一方、十勝地方は夏休み明けも記録的な猛暑が続き、各自治体で普通教室へのエアコン設置の動きが加速した。
マスクなし卒業式
文部科学省は2月、卒業式のマスクの取り扱いについて「児童生徒や教職員は着用せずに出席すること」を基本とする方針を決定。3年に及ぶマスク生活で外すのをためらう児童生徒も少なくなく、各卒業式会場ではマスク着用派と外す派が入り交じった。
高校入試変わる
23年度公立高校入試は普通科から職業科など学科間の制約なく出願変更が可能となり、推薦入試は従来の校長推薦から自己推薦に切り替わった。一方、管内の全日制14校で計383人の欠員が生じ、町村校の多くが生徒確保へ苦戦が続く。
アバター登校導入
帯広市教委は5月、不登校の児童生徒の居場所づくりや多様な学びの機会の提供に向け「オンライン学習プラットフォーム」を導入。児童生徒は仮想空間の「教室」へのアバター(分身)登校が可能となった。帯広市内では民間によるフリースクールなどの「居場所」も相次いで開設された。
猛暑で休校相次ぐ
8月23~25日、十勝地方に3日連続で熱中症警戒アラートが発表され、小中学校や高校では下校時間繰り上げや臨時休校の措置を取った。こうした事態を受け、道教委や帯広市教委は来年度以降の夏休みの延長を決めた。
柏葉、大谷高100周年
帯広柏葉高校、帯広大谷高校がそれぞれ100周年の節目を迎えた。進学校と私立の草分けとして、地域で活躍する人材を多数輩出。10月上旬にそれぞれ記念式典が盛大に開かれた。
高校生、全国舞台に
帯広柏葉高新聞局が全国高校総合文化祭(7・8月、鹿児島県)で、通算20回目となる最優秀賞を受賞。帯広三条高合唱部が全日本合唱コンクールで7年ぶり8度目の金賞に輝き、準優勝に当たる特別賞・香川県知事賞も受賞した。帯広農業高酪農科学科2年の多田有輝さんが日本学校農業クラブ全国大会(10月、熊本県)の意見発表会で最優秀賞(農林水産大臣賞)に。帯広南商業高クッキング部は第11回ジュニア料理選手権(11月、神奈川県)で準グランプリに選ばれた。
このほか、白樺学園高写真部が「写真甲子園」(7月、上川管内東川町)に北海道ブロック代表として初出場、南商高ワープロ、OAビジネス、簿記の商業系3部がそろって全国の舞台(7、8月)へ。帯広工業高工業技術部は北海道高校ロボット競技大会で優勝し全国(10月)に進んだ。(澤村真理子)