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中古車価格1日から総額表示 トラブル防止、小規模事業者に好機

JU帯広が例示するプライスボード。複数の種類があるが、いずれも支払総額を大きく示し、車両価格と諸費用も明記する

 大手を含め多くの中古車販売店が加盟する「自動車公正取引協議会」は、10月1日から中古車の販売価格の表示に関するルールを変更する。車両購入時に最低限必要な全費用である「支払総額」とその内訳を示すことが求められる。十勝管内でも各社が1日に向けて、新ルールに対応するプライスボードに切り替えている。

 支払総額は、「車両価格」に、保険料や税金、登録などに伴う費用といった「諸費用」を足したもの。これまでは車両価格のみの表示が一般的で、これを安く表示することで集客し、商談時に保証や整備を押し付ける販売手法が横行。消費者トラブルの要因となっていた。ルール変更により購入額がひと目で分かり、トラブルの予防となるほか、販売店間の価格比較が容易になり、展示台数の少ない小規模事業者も販売の機会を得やすくなるとされる。

総額表示のプライスボードに張り替える販売店

 十勝管内の中古車販売店で構成するJU帯広は26日、「総額表示」の講習会を実施、改めて新ルールの意義や注意点を説明した。総額表示に対応するプライスボードも紹介した。出席した業者からは「顧客の信用につながる」「全店が適正な表示をすることで、販売のチャンスが生まれる」と期待する声が相次いだ。ある販売店主は「販売前に車検や点検をしなければならない。売れれば良いが、売れなければコストが増えてしまう」と懸念したが、「顧客の信頼を高めることにつながるのは大きい」と、対応には前向きだ。

 JU帯広の青木康事務局長は「十勝では、新ルールに先駆けて総額表示に切り替える販売店も多い」と手応えを感じている。「総額表示は加盟店の合同フェアで行ってきたが、来場者の反応が良い。明朗会計で中古車販売業界への信用につなげたい」と話した。(吉原慧)

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