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アプリで小麦の収量安定をサポート 三浦農場が独自開発

スマホアプリ「小麦は種名人」を開発した三浦代表(右)と片岡さん

 【音更】三浦農場(音更町東和東1線)の三浦尚史代表(53)と従業員の片岡健さん(40)が、秋まき小麦の播種(はしゅ)時期に合わせて、収量安定などをサポートするスマートフォンアプリ「小麦は種名人」を開発した。来春にもアプリの販売元となる「農家が考えたアプリ社」を設立する予定。サブスクリプション(サブスク)方式で、利用料は年額1000円とするが、来年8月中旬までは試用期間として無料開放する。三浦代表は「たくさんの小麦農家に使ってもらいたい」と話している。(内形勝也)

 アプリは、(1)小麦の茎数(越冬時)(2)小麦種子の千粒重-を入力すれば、どの時期にどの程度の量の播種をすれば良いのかを自動計算して表示する。全道の過去5年間の気象データをデータベース化し、地域ごとに最適な播種量を計算する。

 対応する品種はきたほなみのみで、利用できるスマホのOSはアンドロイドだけ。三浦代表は「今年度内にアイフォーン版を販売したい」と話している。

 2019年9月、札幌市内のIT関連会社に勤めていた片岡さんが、脱サラして三浦農場入り。片岡さんは農作業の合間に、三浦代表から「秋まき小麦の収量を安定させたい」「畑ごとに小麦の生育度合いをそろえたい」「早期播種、晩期播種で上手に小麦を育てたい」などの相談を持ち掛けられていた。

 北大理学部出身の片岡さんは、前職の経験を生かして、同農場に新設されたアプリ開発担当部署で開発に取り組んだ。およそ2年間かけて、22年12月にアプリが完成した。片岡さんは「農業に貢献できるのはうれしい」と相好を崩す。

 三浦農場では43ヘクタールの秋まき小麦のほ場を所有しており、今季は22日から播種を始め、10月上旬まで行う予定。栽培する品種はきたほなみが28ヘクタールで約218トン(反収13俵)、キタノカオリは15ヘクタールで約90トン(同10俵)をそれぞれ見込む。

 問い合わせは、三浦農場(0155・32・4022)へ。(内形勝也)

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