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ポケモンカードで日本一、柏小4年の松平さん 8月に世界大会へ

優勝盾を掲げる幸太朗さん

 世界的人気ゲーム「ポケモン」の日本一を決める「ポケモンジャパンチャンピオンシップス(PJCS)」(10、11日、千葉市)で、帯広柏小4年の松平幸太朗さん(9)がカードゲーム部門のジュニアリーグで見事優勝した。松平さんは8月11~13日に横浜市で開かれる世界大会に2日目から出場する“シード枠”の権利を獲得し、「世界大会でも優勝目指して頑張りたい」と意気込んでいる。(松崎篤嗣)

 ポケモンの世界大会は年に一度開かれており、国内で開かれるのは今年が初めて。日本代表となって世界大会に出場するには公式が主催する大会「シティリーグ」に出場し、上位入賞者に配られるチャンピオンシップスポイント(CSP)を集めて上位30位以内に入る必要がある。

 松平さんは年に4回出場できるシティリーグのうち2大会で優勝と準優勝の成績を残しており、プレーヤーランキングは10日時点で9位と、世界大会に出場する権利を獲得していた。しかし、2日目から大会に出場するシード枠は今回のPJCSでベスト8に入らなければ獲得できないため、この2日間に向けて練習を重ねてきた。

 ジュニアリーグは小学生以下で、558人が参加した。松平さんが大会で使ったデッキは、「ルギアVSTAR」や「アーケオス」「バンギラスV」といったカードを使って展開する「一撃ルギア」と呼ばれるデッキタイプ。現在の環境で強力な「サーナイトex」デッキに対して不利ではなく、サーナイトexデッキに対して有利なデッキに対しても有利なことや、シティリーグで優勝した際に使ったデッキと同じルギアVSTARが採用されていることが決め手だった。

 大会に向け、自身が所属するポケカのチーム内での練習に加え、無料通信アプリ「LINE」のオープンチャットから全国の対戦相手を募集するなどして毎日午後7時から2時間を練習に充てた。父の会社員知幸さん(35)は、対戦相手のデッキごとに採用カードが重要かそうでないかを示す「マルバツノート」や、プレーイングの上達を図るための“取扱説明書”を作成。夜中までノートを作り、翌朝に間違いがないか再確認するといった毎日を過ごした。

 大会初日となる10日は予選8回戦を行い、6勝2敗までが2日目の本戦に参加できる。松平さんは不戦勝からスタートするも、4回戦、7回戦で敗北。後がない最終戦では相手のミスもあり、辛くも勝利。見事2日目の本戦出場を決めた。

 本戦は一度でも負ければ敗退という厳しい条件で、また1試合が2本先取のマッチ戦へとルールも変更された。しかしここでも松平さんは破竹の勢いで連戦連勝。同じデッキタイプでは採用が珍しい「ハマナのバックアップ」を使ったプレーも光った。

 迎えた決勝戦、1本目は相手が盤面を展開するカードを引けず、あっさり勝利。2本目は相手が大量にカードをプレーし、厳しい展開に見えたが、バンギラスVの技「やまなだれ」によって相手の山札切れを狙う“ライブラリアウト(LO)”作戦が見事成功し、2本連取のストレート勝ちで日本一を決めた。

 優勝後のインタビューで松平さんは「(優勝は)練習にたくさん付き合ってくれた友達のおかげ。世界大会もできれば優勝したい」と話していた。知幸さんは「ポケモンカードで得た経験を糧に、謙虚で思いやりが持てるように成長してほしい」と話していた。

関連写真

  • 日本一が決まり、抱き合って優勝を喜ぶ幸太朗さんと知幸さん

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  • 知幸さんが作ったマルバツノート。対戦するデッキごとに必要なカードかどうかが一目でわかるようになっている。

    知幸さんが作ったマルバツノート。対戦するデッキごとに必要なカードかどうかが一目でわかるようになっている。

  • 昨年のチャンピオンであこがれのウメハラハルク選手(右)と記念撮影する幸太朗さん。準々決勝で対戦し、見事勝利した。

    昨年のチャンピオンであこがれのウメハラハルク選手(右)と記念撮影する幸太朗さん。準々決勝で対戦し、見事勝利した。

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