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アスパラ収穫用の自作三輪車が活躍 音更の鷲北さん考案

自作の収穫用三輪車にまたがる鷲北さん

 【音更】音更町の鷲北正一郎さん(81)の農場(然別北4線西41)で、春のアスパラガスの収穫に自作の収穫用三輪車を今年も稼働させ、農作業の負担軽減に一役買っている。

 同農場では、ビニールハウス6棟(約30アール)でアスパラを栽培している。今季は3月1日に収穫を開始した。室温を27度前後に保ったハウス内で、25センチ以上に成長して食べ頃になったものから1本ずつ収穫し、23センチに切りそろえて出荷している。

 鷲北さんは1941年音更町生まれ。60歳まで会社勤めをしていたが、定年後に家業の農家を継いだ。当初はハウスで長ネギを栽培していたが、JA木野にアスパラを勧められ、93年から作付けを始めた。

 種まきをして2年が経過し、95年に初めて収穫した。だが、収穫作業は腰を屈めて低い姿勢で長時間行うため、「腰が痛くてどうしようもなかった」。そこで、知り合いの自転車店から幼児の三輪車を数台譲り受け、ビニールハウスの骨組みのパイプを溶接して、収穫用三輪車を製作した。

 長さ1・4メートル、高さ約20センチの車体に、飲食店で使わなくなった古い腰掛けをもらって、座面に直径約50センチのシートを設置。フロント部分には、収穫したアスパラを入れる買い物かご置きを付けた。

 96年の収穫以降、鷲北さんをはじめ、妻玲子さん(78)やパート従業員らの分まで計6台を製作、今年で27年が経過した。

 ハウス内は延長75メートル。アスパラ栽培している畝が4本あり、畝と畝の間に幅約1メートルの通路を設けた。通路に収穫用三輪車を配置し、専用のはさみでアスパラを1本ずつ収穫している。三輪車にしたのは、移動方向を修正する際などに片手で簡単に操作できるためという。鷲北さんは「三輪車のおかげでずいぶん作業が楽になった」と笑う。

 今季は、4日で収穫を終えた。約1カ月間で約2・5トンを収穫した。鷲北さんは「あと何年続けられるか分からないけど、体力が続く限り頑張りたい」と話している。(内形勝也)

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