名馬5頭が引退 繁殖馬、種牡馬で余生過ごす ばんえい十勝
ばんえい十勝は19、20の両日、帯広競馬場で今年度限りで引退する5頭の引退セレモニーを開いた。5頭は余生を繁殖馬、種牡馬として過ごす。
引退するのは、ブチオ(牡10、今井茂雅調教師)、アーティウィング(牝6、坂本東一調教師)、フォルテシモ(同)、キタノユウジロウ(牡8、村上慎一調教師)、マツカゼウンカイ(牡9、松井浩文調教師)。
ブチオは2015年5月17日デビュー。通算成績250戦32勝。胴体と四肢に白い“ぶち”を持つ愛らしい見た目と力強い走りで、約8年間、アイドルホースとして多くの人々から応援を受けた。
アーティウィングは19年7月22日デビュー。通算成績91戦18勝(うち重賞1勝)。フォルテシモもアーティウィングと同日にデビュー、通算成績101戦15勝(同1勝)。
互いにライバル馬として切磋琢磨(せっさたくま)しあい、22年の「ヒロインズカップ」では2頭が激闘を繰り広げ、フォルテシモが1着でゴールイン。ファンを最終盤まで楽しませた。
キタノユウジロウは17年6月4日デビュー。通算成績132戦25勝(同4勝)。数多くの重賞に出走し、22年の「帯広記念」では背後から迫るメジロゴーリキを振り切って勝利。熱いレースを見せた。
マツカゼウンカイは16年4月23日デビュー。通算成績174戦36勝(同1勝)。18年の「はまなす賞」では4頭の一団を差し切り、悲願の重賞制覇を果たした。
セレモニーで5頭は調教師ら関係者とパドックに登場。ファンからは「今までありがとう」などの温かい声が贈られた。
ブチオのセレモニーに訪れた、留萌管内手塩町の主婦品田麻奈美さん(39)は、ブチオの写真を多数あしらった自作のうちわを持参して見守った。「最終レースはあと少しというところで2着に終わってしまったが、そこもまた愛らしい。ブチオの子どもができたらまた応援していきたい」と話していた。(山田夏航)