中学まで医療費1割負担 24年度、所得制限撤廃 市が拡充
帯広市は17日、子ども医療費の助成制度について、来年4月1日から所得制限を撤廃し、対象を中学生まで拡大すると発表した。子育て世帯の支援につなげていく。2023年度予算案に、制度の拡充に向けたシステム改修などの準備費用として1694万円を計上した。
現在は、市民税非課税世帯は小学生まで入院・通院費が無料。課税世帯で所得制限以内の場合は就学前の入院・通院費は無料、小学生の入院は1割、通院は3割負担となっている。
所得制限を超えた世帯は就学前が2割、小・中学生は3割負担で、所得制限額は扶養人数などで異なり、扶養人数が2人の場合は698万円(収入から一定の控除をした額)。中学生は全世帯で一律3割負担。
来年4月からは所得に関係なく、就学前は全ての世帯が無料となり、小・中学生は、これまで3割負担だったのを1割負担に抑える。
現行の医療費助成に要する費用は約2億8000万円だが、制度の拡大で約2億5000万円の増加を見込む。仮に全額助成とした場合はさらに約1億3000万円の費用が必要となる。安易な受診の抑制で財政負担を抑え、適正な医療提供体制を確保する観点から1割負担に設定した。
子どもの医療費の助成は、管内町村は全て所得制限はなく中学生まで対象で、高校生まで拡大している自治体もある。管外では函館市が中学生まで全額助成しており、新年度から高校生まで拡大、旭川市は新年度から中学生まで全額助成とする。
市こども課は「子どもたちの健やかな成長につなげ、子育て世帯を支えていきたい」としている。
(津田恭平)