「大麦配合パン」普及へ 小麦より低GI注目 はるこまベーカリー
帯広市内のパン店はるこまベーカリー(西19南5、栗原民也社長)が、全国的にも珍しい大麦粉を配合したパンを作り、普及を目指し活動している。大麦は小麦に比べ健康に良いとされており、栗原社長は「パン屋にとって期待が大きい」と話している。
栗原社長が大麦に着目したのは4~5年前。パンの主原料である小麦が、グルテンやGI値(食後血糖値の上昇を示す指標。高いと肥満につながりやすいとされる)の高さなどで敬遠された時期があった。「客に安心して日々パンを食べてもらいたい」と、その頃低GI、グルテンフリーとして流行したグラノーラに使われていた大麦に関心を持った。
しかし、大麦は殻が硬く、製粉の粒度調整が難しいという欠点があり、「パンを作ってもパサパサし、ふっくらと仕上がらなかった」(栗原社長)と話す。
昨年9月、札幌市の横山製粉が精度の高い製粉に成功。グルテンが含まれない大麦だけではパンを膨らませることができないため、小麦と配合し、3割を大麦粉で作った食パンを完成させた。栗原社長は「ふっくらとして、普通の食パンと同じような味が出せている」と自信を持つ。
現在、横山製粉に大麦粉の製粉を続けてもらうため、知り合いのパン屋などに、レシピを配布し普及に努めている。大麦農家も増やすため、自身が仕入れている小麦農家にも声を掛けており、「パンに向いていると人気のキタノカオリは縞萎縮(しまいしゅく)病(ウイルス病)に弱いが、大麦と輪作すると、被害が軽減できるとの研究結果もある」とPRする。
14日食べ比べ無料イベント
一般消費者にも大麦の魅力を知ってもらおうと、大麦粉の食パンと通常の食パンを食べ比べるイベントを14日午後2時から同店で行う。参加無料。申し込みは同店(0155・38・5311)へ。(吉原慧)
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